クリニック;募集要項の書き方のコツ

あなたの医療機関ではどのように募集要項を作成していますか?

「前任から引き継いだ文章をそのまま使っている」

「他院の募集要項を真似して作成している」

「必要な情報があれば良いので、あまり気にして作成していない」

上記のような考え方で募集要項を作成している場合もあるのではないでしょうか。もしかすると、応募が来ないのは募集要項が原因かもしれません。この記事では応募につながる魅力的な募集要項の書き方のコツをお伝えします。

募集要項のタイトルの作成のポイント

募集要項のタイトルは求職者がはじめに目にする情報です。そのため、単に「医師募集」といった形式的なものではなく、職場環境やクリニックの強み、さらに地域に密着した医療を提供していることなど、求職者にとってのメリットを具体的に伝える必要があります。

具体的には以下のようなポイントが考えられます。

①求人タイトルにわかりやすく魅力的なキーワードを盛り込む
 例:「駅まで5分」、「完全週休2日制」、「年間休日130日以上」など
②具体的な業務内容や職場のイメージを記載する。
 例:「診療:1日20〜30人程度対応」、「20代から50代まで幅広い年齢層が活躍中」

実際の募集要項のタイトルから良い例と悪い例をみてみましょう。

<悪い例>

①「消化器内科の看護師募集」

②「急募!都内クリニック医療事務の採用」

<良い例>

①「【未経験者歓迎!】地域の方に頼られるクリニックを目指す当院では、患者様に寄り添う対応のできる方を募集しています☆駅チカ約徒歩1分で通勤も◎」

②「【経験不問】駅徒歩1分で通勤に便利◎内視鏡による専門性の高い医療を提供しているクリニックです」

悪い例をみてみると形式的なタイトルであることが読み取れると思います。診療科目、募集職種については読み取れますが、それ以上の情報は読み取ることができません。

次に良い例をみてみましょう。良い例は2つのタイトルとも同じクリニックの募集要項になっており、①が医療事務、②が看護師の募集要項になっております。【未経験者歓迎!】や【経験不問】など、まずはじめに求職者のターゲットを絞り込みます。タイトルの最初にターゲット層絞り込むことで、医療機関が必要としている人材に対してアピールすることができます。また、職種ごとに求職者は違う視点を持ちます。医療事務の募集要項にはクリニックのあたたかい雰囲気が伝わるような文章、看護師の募集要項には「専門性」という言葉を使い、看護師としてのスキルを求めている人や上昇志向が強い人をターゲットに文章を設定しています。

このように入職してほしい応募者をイメージし、ターゲット層に魅力的になる職場環境やクリニックの特徴を説明しながらタイトルを作成することが重要です。

募集要項の本文の作成のポイント

盛り込むべき必要な情報について

この章では、タイトルで惹きつけた求職者に対し「どのような文言を募集要項の本文に取り入れたら良いか」ということについて解説します。簡単に本文で書くべき内容を以下に挙げます。

・クリニックの紹介

・ポジションの明確化

・働く環境や待遇面の情報

クリニックの紹介

基本的なクリニックの紹介を記載しましょう。例えば「〇〇に特化したクリニック」「〇〇に力を入れて診療を行っています」など、できるだけ他の医療機関と差別化できるような文言が良いでしょう。クリニックの理念の共有は採用後のミスマッチを減らすことにも繋がります。なかなか思いつかない場合はクリニックの雰囲気やスタッフの様子など気楽に書いてみてください。

ポジションの明確化

次にどのような人材が欲しいか明確に記載することも重要です。「看護師」という職種の中でもリーダー的なポジションなのか、教育を見据えた未経験歓迎のポジションなのか、医療機関の状況に合わせて内容を変化させる必要があります。また、ポジションを明確に記載することで無駄な応募・面接が少なくなることで採用にかける時間の短縮にも影響します。注意点として、条件が厳しい・多すぎることで応募自体が来なくなる可能性があります。時には、応募状況をみながらバランスをとって修正することも必要になるでしょう。

働く環境や待遇面の情報

求職者にとって、働く環境や待遇面の情報は特に気になるポイントになるでしょう。特にパート(非常勤)を募集する際は、シフト提出のタイミングやどのくらい希望の休みが取れるか、働く時間の制限はあるか、など働く環境によって応募するかどうかを見定める場合があります。正社員(常勤)の場合でも、賞与はどれくらいあるのか、福利厚生はどのようなものがあるのか、など気になる項目は多数あります。すべてを記載することは難しいかもしれませんが、「他より魅力的な福利厚生」や「休みの取りやすさ」等、強みだと思えるポイントがあれば積極的に記載しましょう。

補足的な情報について

ここでは、補足的な情報として記載があればより良い募集要項になる情報に関してご紹介します。

・採用の流れについて

・クリニックの基本情報

・1日の流れ

採用の流れについて

応募した後、まずは書類選考なのか、面接は何回あって、採用の場合はどれくらいで決定するのかなど、ある程度の採用の流れが決まっていれば掲載しましょう。「いつ入職できるのか」ということについては、求職者にとって気になる情報の1つです。また、応募が来た時にアクションが返せない場合に、選考が長引いているのか、応募が忘れられているのか、求職者は不安になります。時には「返事が来ないからいいかげんなところだ」と思われて、応募自体にもつながるでしょう。通常の業務が忙しく、すぐに対応ができない場合はあらかじめ「応募後、ご連絡に1週間程度かかります」など記載することで、求職者に不安を抱かせず、辞退率の低下にも役立ちます。

クリニックの基本情報

本文に書いていないクリニックの情報があれば記載しましょう。例えば「1日の患者数」などは忙しさの客観的な目安になります。他にもスタッフの人数はどれくらいか、スタッフの年齢層はどれくらいか、など客観的な情報を用いることでイメージのギャップを少なくさせることができます。面接後の辞退を減らすためにも、できるだけクリニックの基本的な情報を募集要項に掲載することをおすすめします。

1日の流れ

面接の時に聞かれる場合も多いですが、事前に1日の流れを記載することで、求職者はある程度イメージを持った状態で応募に進むことができます。他の医療機関では行わないような独自の業務があればここに記載することも良いでしょう。また、HP上に1日の流れを掲載している医療機関も見受けられますが、求職者にとっては募集要項だけをみて応募に進むか、応募をしないか決める場合もあります。HPにのみ書くのではなく、募集要項だけで情報が完結するような作り方も良いでしょう。

まとめ

募集要項の書き方のコツをご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。

募集要項だけでも多くのことについて考える必要があり、通常業務のなかで進めていくのは難しい場合もあるかと思います。

フェアリンク株式会社は、医療業界に特化した採用代行サービスを提供しており、多くのクリニックでの実績があります。専門知識を持ったコンサルタントが、それぞれのクリニックのニーズに合わせて募集要項の作成をはじめ、様々な採用に関する業務を代行します。まずはお気軽にお問い合わせください。

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